大規模修繕工事において、高層階へのアクセス手段としてゴンドラが用いられるケースが増えています。
安全性や作業効率の向上、そしてコスト削減といった観点から、ゴンドラ導入は重要な検討事項と言えるでしょう。
今回は、大規模修繕におけるゴンドラの種類、選定方法、メリット、費用について解説します。
大規模修繕のゴンドラの種類と選び方
昇降式ゴンドラのメリット・デメリット
昇降式ゴンドラは、建物の外壁に沿って垂直に昇降するタイプです。
メリットとしては、設置場所が比較的少なく済むこと、そして作業範囲が限定されるため、安全性が高い点が挙げられます。
一方、デメリットとしては、移動に時間がかかること、作業範囲が限られるため、広い範囲の作業には不向きな点が挙げられます。
具体的には、1箇所に設置したゴンドラを別の作業場所に移動させるには、時間と労力がかかります。
また、作業範囲が限られるため、広い範囲の外壁修繕には複数のゴンドラが必要となる可能性があり、その分コストも増加します。
移動式ゴンドラのメリット・デメリット
移動式ゴンドラは、レールに沿って水平方向にも移動できるタイプです。
メリットとしては、広い範囲の作業に対応できること、作業効率が良い点が挙げられます。
一方、デメリットとしては、設置場所の確保にスペースが必要なこと、レール設置に伴う費用や工期増加が懸念される点が挙げられます。
移動式ゴンドラは、レールを設置する必要があり、その設置工事には時間と費用がかかります。
また、レールを設置できるだけのスペースも必要となります。
そのため、マンションの規模や構造によっては、設置が困難な場合もあります。
マンション規模に合わせた最適なゴンドラ選定方法
最適なゴンドラ選定は、マンションの規模、修繕範囲、予算などを総合的に考慮して行う必要があります。
例えば、小規模なマンションであれば、昇降式ゴンドラで十分な場合もあります。
一方、大規模なマンションで広い範囲の修繕が必要な場合は、移動式ゴンドラの方が効率的です。
また、予算についても考慮する必要があります。
移動式ゴンドラは、設置費用やランニングコストが高くなる傾向があります。

大規模修繕におけるゴンドラのメリットとは?
工期短縮を実現する作業効率の向上
ゴンドラを使用することで、作業員は必要な場所に素早く移動できるため、作業効率が向上します。
これにより、足場組立・解体にかかる時間を大幅に削減でき、工期短縮に繋がります。
具体的には、足場を組む作業は、時間と人手がかかります。
ゴンドラを使用することで、この工程を省くことができ、作業時間の短縮に繋がります。
また、作業員がスムーズに移動できるため、作業の待ち時間が減り、全体的な作業効率が向上します。
高所作業の安全性を向上
ゴンドラは、安定した作業プラットフォームを提供するため、高所作業における安全性を飛躍的に向上させます。
足場と比べて転落事故のリスクを軽減し、作業員の安全を確保することができます。
ゴンドラには、安全装置が備え付けられており、作業員の転落を防止する仕組みになっています。
また、足場と比べて、作業スペースが狭いため、作業員の動きが制限され、安全に作業を行うことができます。
足場設置と比べて騒音や粉塵を軽減
足場設置は、騒音や粉塵が発生しやすい作業ですが、ゴンドラは比較的静かでクリーンな作業環境を提供します。
近隣住民への配慮が必要な大規模修繕において、このメリットは非常に大きいです。
足場の設置・解体作業は、騒音や粉塵が発生しやすく、近隣住民への迷惑となる可能性があります。
ゴンドラを使用することで、騒音や粉塵を軽減し、近隣住民への迷惑を最小限に抑えることができます。

大規模修繕のゴンドラ費用
ゴンドラ導入費用相場
ゴンドラの導入費用は、機種、設置場所、設置期間などによって大きく変動します。
一般的な昇降式ゴンドラの場合、数百万~数千万円規模の費用がかかる場合があります。
移動式ゴンドラは、さらに高額になる可能性があります。
正確な費用は、専門業者への見積もり依頼が必要となります。
足場設置とのコスト比較
ゴンドラと足場では、初期費用、設置費用、維持管理費用など、様々なコストが異なります。
長期的な視点で比較検討する必要があります。
単純な比較は難しく、マンションの規模、修繕範囲、工期などを考慮した上で、最適なコストパフォーマンスを実現する選択肢を選ぶことが重要です。
ゴンドラ設置期間
ゴンドラの設置期間は、機種や設置場所によって異なりますが、数日から数週間程度を見込む必要があります。
詳細な期間は、専門業者に確認する必要があります。
まとめ
今回は、大規模修繕におけるゴンドラの種類、選定方法、メリット、費用について解説しました。
ゴンドラ導入は、工期短縮、安全性向上、騒音・粉塵軽減といったメリットをもたらす一方、導入費用や設置期間も考慮する必要があります。
マンションの規模や修繕内容、予算などを総合的に判断し、最適なゴンドラを選定することが重要です。
当社のような、専門業者への相談を積極的に行い、詳細な見積もりを取得し、最適なプランを選択することをお勧めします。